演劇『あつい胸さわぎ』

自分づくり

あらすじ

芸大文芸学科に進学した千夏は、中学校以来となる幼馴染・光輝に会う。久しぶりの再会に「何て呼んでた?どう話してた?」と頭を悩ませる千夏。中学時代に彼から自分の胸をからかわれて以降、なかなか思うように話せなくなっていたのだ。

同じ頃、千夏をシングルで育てて来た母・昭子にも出会いがある。上司として、東京から引っ越してきた男・木村。みなから信頼されている昭子に、木村が頼るうちに2人は親しくなっていく。

千夏から光輝へ、昭子から木村へ、それぞれの好きな気持ちが膨らんでいく。そんな時に、発覚したのが千夏の“胸のしこり“。進学前に行っていた健康診断で、乳がんの再検査通知が来ていたのだ。

感想

観劇をしたのはこれが初めてでした。
私の気持ちをまとめると、初めて観た作品が『あつい胸さわぎ』で良かった!

のんびりした木村とサバサバした昭子が出会うシーンは、ボタンを掛け違ったようなズレのある会話にふふっと笑いました。

再検査の結果が出た場面で、千夏と昭子が気持ちの齟齬そごで言い争いに。千夏の気持ちにも、昭子の気持ちにも、どちらにも共感できるからこそ複雑な気持ちで見ていました。

千夏と昭子がトコちゃんに相談している場面では、ある意味、トコちゃんは“観客に近いキャラクターなのかな?“と感じていました。観客の感じた思いを、代わりに届けてくれるのがトコちゃん。

冒頭は千夏と昭子の親子が、コントのようにボケてはツッコむという笑いから始まり、最後には切なく笑い合う2人に感動して終わりました。
音楽や装飾、小物類は最小限に。主にセリフの掛け合いだけで、ストーリーが進んでいくのは圧巻でした。

2023年には映画化が予定されているそうです。舞台で観た内容を思い出しながら、映画も見てみたいです。

演劇『あつい胸さわぎ』
作・演出:横山拓也
出演:平山咲彩、枝元萌(ハイリンド)、橋爪未萠里、田中亨、瓜生和成(小松台東)
公式HP:http://www.iaku.jp/

映画『あつい胸さわぎ』
脚本:髙橋泉
監督:まつむらしんご
出演:吉田美月喜 常盤貴子 ほか
※2023年初め全国ロードショー
公式サイト:https://xn--l8je4a1a7e6m7952c.jp/

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